はじめに:なぜマルチタイムフレーム分析なのか?
FX相場は、複数の時間軸のトレーダーの売買が絡み合って動いています。
例えば、日足で売っている大口トレーダーもいれば、15分足で買っている短期トレーダーもいる。
だからこそ、**「どの時間足の流れに乗るか」**を意識しないと、無駄な損切りや負けトレードを量産してしまうのです。
マルチタイムフレーム分析(MTF分析)を使えば、
✅大きな流れに乗れる
✅小さな時間足で効率よくエントリーできる
✅ダマシに引っかかりにくくなる
という圧倒的なメリットがあります。
マルチタイムフレーム分析の基本構成
マルチタイムフレーム分析では、
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最上位足(環境認識)
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中間足(シナリオ作成)
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下位足(エントリー・決済)
という3層構造で相場を捉えます。
これにより、「大局を見失わず、最適なポイントだけで勝負」できるのです。
各時間軸で何を見るべきか?
【最上位足】(日足、4時間足)
✅ 現在のトレンド方向
✅ 主要なサポート・レジスタンスゾーン
✅ 高値・安値の更新状況(トレンド継続?転換?)
👉 ここで「今は買い目線か、売り目線か」を決める。
【中間足】(4時間足、1時間足)
✅ 押し目・戻り目候補
✅ トレンドの強さ(勢いが続いているか?減速しているか?)
✅ ブレイクポイント・レンジ形成状況
👉 エントリーの具体的な「仕掛けゾーン」を絞り込む。
【下位足】(1時間足、15分足、5分足)
✅ プライスアクション(ピンバー、インサイドバー、包み足など)
✅ 小規模チャートパターン(ダブルトップ、フラッグなど)
✅ モメンタム(勢い)と出来高の確認
👉 実際の「エントリー・エグジット判断」をここで行う。
実践手順|具体例つき
Step1. 日足チャートで環境認識
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日足で直近3ヶ月を確認
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安値切り上げ・高値更新=上昇トレンドと判断
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過去に意識された高値・安値に水平ラインを引く
🔹例:「日足サポート 1.2500」「直近高値 1.2750」などメモ
Step2. 4時間足チャートでシナリオ構築
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押し目候補(フィボナッチ38.2%〜50%付近)をチェック
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レンジ相場なら、レンジ上限・下限を特定
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ボラティリティ(値幅の広がり)も観察
🔹例:押し目買いなら「1.2600付近でロングシナリオ作成」
Step3. 15分〜1時間足でエントリー
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サポート付近でピンバー(長い下ヒゲ)出現を待つ
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移動平均線(MA20やMA50)サポートをチェック
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出来高増加もあればエントリー優位性アップ
🔹例:「1.2605で陽線ピンバー出現→ロングエントリー」
よくある失敗パターンと回避策
よくある失敗 | 解決策 |
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上位足を無視して下位足だけでエントリー | 必ず「環境認識 → シナリオ作成 → タイミング測定」の順番を守る |
上位足の流れに逆らってトレードする | 上位足の方向にだけエントリーする(例:日足上昇ならロングのみ) |
早すぎるエントリー(ダマシに遭う) | 明確なプライスアクション(ピンバー、包み足など)を待ってから |
補足|より精度を上げる3つのテクニック
✅ インジケーター併用
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RSIやストキャスティクスでダイバージェンスを確認すると◎
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ボリンジャーバンドの収縮&拡大も参考に
✅ ニュース・ファンダメンタルズ確認
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上位足の大きな動きの背景に、経済指標発表などが絡んでいるか見る
✅ トレンドライン・チャネルを引く
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中間足・下位足でトレンドラインを活用して、抜けタイミングを測る
まとめ|マルチタイムフレーム分析は「未来を先回りする武器」
単一時間軸だけでは見抜けない
✅大局の流れ
✅押し目・戻り目ポイント
✅エントリーの確度
を高められるのが、マルチタイムフレーム分析です。
はじめは「3つの視点(最上位足・中間足・下位足)」を順番に見る練習からスタートし、
だんだんと自然に流れが読める感覚を身につけていきましょう!
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