FXトレードにおいて、「押し目買い」と「戻り売り」は非常に基本的でありながら、最も再現性が高いエントリーテクニックのひとつです。特にトレンドフォロー型のトレードでは、これらを理解し実践できるかどうかが、勝率に大きな差を生みます。
本記事では、初心者から中級者に向けて「押し目買い・戻り売り」の本質とその使い方、実際のエントリー判断に役立つテクニックを詳しく解説します。
押し目買い・戻り売りとは?
押し目買いとは?
上昇トレンドの途中で、一時的に価格が下がった(押した)ところで買いエントリーする手法。大きな流れに沿った「買い」のタイミングを狙う戦略です。
戻り売りとは?
下降トレンドの途中で、一時的に価格が上がった(戻した)ところで売りエントリーする手法。流れに逆らわず「売り」でついていく形になります。
なぜ有効なのか? その本質を理解する
トレンドが発生しているということは、「買い(または売り)」の力が継続していることを意味します。よって、トレンドの途中で押しや戻しが発生した時は、再びその方向に動き出す可能性が高いのです。
この再加速の「再開点」にうまく乗れれば、損切りが小さく、利幅が大きいトレードになりやすいという特徴があります。
実践的な押し目買い・戻り売りの手順
ステップ① トレンドの把握(上位足での環境認識)
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4時間足や日足でトレンドの方向を確認
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高値・安値の切り上げ/切り下げが明確ならトレンド継続中
ステップ② 押しや戻しの位置を見極める
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フィボナッチリトレースメントで38.2%~61.8%の範囲を狙う
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移動平均線(20EMA、50EMA)やトレンドラインとの接点をチェック
ステップ③ ローソク足の反転シグナルを待つ
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代表的なパターン:ピンバー(ヒゲの長いローソク足)、包み足(エンゴルフィンバー)など
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一度の下落や上昇で飛び乗らない、「反転の根拠」がある形を待つ
ステップ④ 損切りと利確ポイントの設定
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損切り:押し安値/戻り高値の少し下(上)
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利確:直近高値/安値、またはリスクリワード1:2を目安に
具体例:押し目買いのエントリー判断(買い)
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4時間足で上昇トレンド確認(高値・安値切り上げ)
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1時間足で価格が下落→20EMAに接触
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フィボナッチ38.2%付近で、陽線の包み足が出現
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ここでエントリー→損切りは直近安値下、利確は直近高値手前
よくある失敗パターンと対策
1. トレンドが終了しているのに押し目買いを狙ってしまう
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→「高値・安値の切り下げ」が見られるなら、すでに下降転換している可能性あり
2. 押し目・戻りの判断が早すぎる
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→フィボナッチやEMAの根拠なしで入ると、まだ調整途中の可能性大
3. ローソク足の反転を待たずに飛び乗る
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→ピンバーや包み足などの反転サインを待つことで精度UP
押し目買い・戻り売りの補助となるインジケーター
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移動平均線(EMA):トレンド方向と押し・戻しの目安
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フィボナッチリトレースメント:押し目・戻りの深さ測定
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RSI/ストキャスティクス:一時的な売られすぎ・買われすぎを確認
まとめ:焦らず“根拠”を揃えてからエントリーする
押し目買いや戻り売りは、「トレンドに乗る」王道の戦略ですが、焦って入ると損切りを連発してしまうリスクもあります。
だからこそ、以下の3点を意識しましょう:
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トレンドの有無を上位足で確認する
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フィボナッチや移動平均線で押し・戻しの位置を測る
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ローソク足の反転シグナルを待つ
この基本ステップを丁寧に守ることで、トレードの再現性と勝率は飛躍的に上がります。
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